見て楽しむ量子物理学の世界

美しいカラーイラストがたっぷり入った量子物理学の読み物。「量子の不思議な世界」を堪能できる。二重スリットの実験から話が始まり、量子の奇妙な性質をじっくりと見ていく。量子力学の解釈問題にも立ち入る。量子力学の伝統的な解釈であるコペンハーゲン解釈はどうやら全盛期を過ぎたものの、そのほかの解釈もどれも驚愕するほど常識はずれなものであることが明らかにされる。量子力学の基礎は今も進歩を続けていて、デコヒーレンスのような新しい概念が登場し、それが実験でも確認されている。いわゆる「シュレディンガーの猫」のパラドックスはこうした新しい概念によって、少なくとも部分的には解けたとされる。量子物理学の応用として、量子暗号、量子コンピューター、量子テレポーテーションといった新しい話題にふれている。世界的な物理学者のザイリンガーなどが書いた楽しいコラムがたくさん入っていて、読む人を飽きさせない。いろいろな原子の中での電子の存在確率のイラストなど、ほかの本には見られない美しさで描かれている。

見て楽しむ量子物理学の世界

著者 ジム・アル・カリーリ (著) 林田 陽子 (訳)

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About the author: Hayashida